写真展「三里塚 1972」 〜 SANRIZUKA 1972
加納典明個展「三里塚1972」 / 六本木 ZEN FOTO GALLERY(http://www.zen-foto.jp/)
2015年12月5日〜2016年1月9日
ZEN FOTO GALLERY より。
加納典明 写真展「三里塚1972」写真展・Tenmei Kanoh “Sanrizuka1972”
会期: 2015年12月5日~1月9日
オープニングパーティー:12月5日[土]18:00〜
※年末年始休廊:12月27日~1月4日
この度、禪フォトギャラリーでは加納典明による「三里塚 1972」写真展の開催、また同タイトル写真集を刊行する運びとなりました。加納典明は1942年愛知県名古屋市生まれ、60年に小川藤一に師事し暗室技術を習得後、62年には東京の杵島スタジオの助手となりました。64年に独立後は、平凡パンチやコマーシャルフォトで活躍し、67年にはアサヒカメラ掲載の「テオ」が後の直木賞作家、西木正明の目にとまり、公私交えた交流が始まりました。60年代後半日本国内では『カメラ毎日』に森山大道の「にっぽん劇場」が掲載、『Provoke』創刊、ニューヨークのMoMAではジョン・シャーカフスキーによる「ニュー・ドキュメンツ」展の開催、この時代に加納は「あくまで写真は(自身にとって)時代に物申し切り裂く道具であり方法論に過ぎなかった。」と語ります。そして同時期、千葉県三里塚にて成田闘争が勃発し、当時20代だった加納も、怒れる若者の1人として、カメラを持って現場に立っていました。数々の写真家がおさめてきた三里塚/成田闘争を、情報や混乱といった当時の不安定な日本の若者たちに蔓延していたキーワードを包括した目線でおさめています。これは、カメラマンとしての仕事を通し、社会を見つめていた加納独自の視点といえるでしょう。そして、当時とは異なる状況下にある現在も、加納が社会現象と写真を通し見つめていたものは変わらず存在するように感じます。現場には43年経った今も空港路に一軒の土地が係争を二代に渉り続けており、加納は、土地に対する人々の人間の奥底の強さに、人と云う実存の果てしなさを念わされていると言います。「時は移り、青年達は今何を考えているのだろうか。此の先憲法九条を命題に青年達は如何なる理力を以て行動するのだろうか」と問う加納の三里塚を是非、ご高覧ください。
カメラマンの小川義文様からのご紹介で、最終日になりましたがお邪魔させて頂きます。20代の頃の先生が、火炎瓶の飛び交う中で何を思われて夢中でシャッターを切られていたのか、そのお気持ちを感じたくて伺わせて頂きます。どうぞよろしくお願い致します。